フェス

[ライブレポート] 3/18 ツタロックフェス2018

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。
今回は、3/18に幕張メッセで開催されたTSUTAYA主催「ツタロックフェス2018」のライブレポートを書きました。
2018年最初のフェス、これまでに参加したフェスの中でもトップクラスに豪華なラインナップを、1日ほぼノンストップで観てきました。
次から次へと目当てのライブが続いてかなり忙しい1日だったので、細かい部分まで終えているかはわかりませんが、実際にに参加した模様を文章でお送りしていきます。
 

ライブレポート

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今回のツタロックフェスは2ステージ制で各ステージ交互にライブアクトが行われました。
なので物理的には全てのライブアクトを観ることが可能でした。
この日のラインナップの大半が自分の目当てのアーティストだったので、朝から夜まで飯食う時間もなく(笑)、とても楽しくドタバタしておりました。
ステージの移動時間も5分と短かったので、あまり細かいの記録はとれませんでしたが、観たライブを1組ずつ追っていきます。

10:30~ 04 Limited Sazabys (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. monolith
M2. Buster call
M3. fiction
M4. swim
M5. warp
M6. happiness
M7. me?
M8. midnight cruising
M9. Terminal
M10. Squall
メインステージ1発バッター(MCより、GENさんはトップバッターと言い間違えた)は04 Limited Sazabys。
好きなバンドが最初に終わってしまう物寂しさもありましたが、火付け役のポジションにとても相応しい存在だなと感じさせるアクトでした。
ライブやフェスの最初、お客さんの動きを様子見したり、身体があったまってなかったりするかと思いますが、
「monolith」の1音目からそういう段階を一気に飛び越えてステージもフロアも衝動だけで突き動かす。
この瞬発力を出せるのはフォーリミぐらいでしょう。
ライブの後半は「別れの季節だけど、今は会いたい気持ちを忘れずに持っていればまた繋がれるから」と3月にこそ映える再会の歌「Terminal」
そして「考えすぎても重荷になるだけ」、出会いと別れを経て新しい自分に生まれ変わるエールを込めた「Squall」をラストに披露。
この週にリリースされた最新シングル曲は披露せずとも、盤石のセットリストでツタロックフェス最高のスタートを切りました。

Squall

Squall

  • 04 Limited Sazabys
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

11:15~ フレデリック(COSMIC STAGE)

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セットリスト
M1. オンリーワンダー
M2. KITAKU BEATS
M3. ナイトステップ
M4. まちがいさがしの国
M5. たりないeye
M6. TOGENKYO
M7. オドループ
久しぶりに観たフレデリック、昨年リリースされた曲を軸に、中盤にかけてどんどん深みに入っていく曲展開にこちらも引き込まれていきました。
いっときのブームを経て、今はフェスでもゆったり系というか、ガツガツしないでもやりたい曲武器になる曲をやって良い時期に来ているはず。
今回のフレデリックみたいなセットリストで興味を惹けるバンドがフェスに出て欲しいと思いました。
とはいえ、ラストは
「フェスに欠かせないないのは、踊ることでしょうか?踊ってないフェスが…気に入らない」
と健司さんのクールな曲フリから代表曲「オドループ」へ。
バンドの最新モードでも魅せつつ、最後にそれを全てひっくり返すかのようにフロアをダンス天国に変えるこの曲のパワーはさらに際立っていました。

たりないeye

たりないeye

  • フレデリック
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

12:00~ Base Ball Bear (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. changes
M2. PERFECT BLUE
M3. 文化祭の夜
M4. The Cut
M5. ドラマチック
M6. 真夏の条件
M7. 十字架You & I
正午のメインステージに登場したのはBase Ball Bear。
メンバーが3人になってサポートギターを含めてライブを行っていましたが、ついに正真正銘3ピース編成でのライブを初めて観ました。
1曲目、まさに新たな変わり目を告げるかのごとく披露された「changes」の最初の小出さんのギターの音から、真新しいベボベのバンドサウンドが届けられていく。
3ピースになったことで音の臨場感、演奏のアグレッシブさがより直に伝わってきました。特にこれまで後ろに隠れていた堀之内さんの主張がスゴい(顔面の圧も笑)
「キャリアでは先輩バンドがいないので、おじさんとして来ましたが、3ピースでやるのもまだ数少ないのでフレッシュに、でも演奏の地肩は中堅のそれをお見せしたいと思います。」
というMCを経て中盤に披露された「The Cut」が特に印象的でした。


5人以上でやっていた曲を3人で披露してしまう今のベボベはこれまでにないぐらい挑戦的だし、それを支えているのは長いキャリアで培ったまさに地肩の強さ。
やり続けてキャリアを更新していく、より屈強な存在になっていく姿にロックバンドの美学と気概を感じずにはいられませんでした。
若手でもなければトレンドでもないかもしれませんが、SNSを見ていてベボベのライブを1日のベストアクトに選んでいる方が何人もいらっしゃって勝手に嬉しい気持ちになりました。

The Cut (feat. RHYMESTER)

The Cut (feat. RHYMESTER)

  • Base Ball Bear
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

12:45~ yonige (COSMIC STAGE)

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セットリスト
M1. ワンルーム
M2. our time city
M3. あのこのゆくえ
M4. アボカド
M5. センチメンタルシスター
M6. しがないふたり
M7. 悲しみはいつもの中
M8. さよならプリズナー
M9. 最愛の恋人たち
数百人のライブハウスで観たのは遠い昔の彼方に追いやられるぐらいに躍進を続けるyonige。
2018年は元旦からお茶の間のCMタイムを席巻した同世代のスーパースターです。
1曲目「ワンルーム」の力強いサビの歌声に、勢いだけでなくステージの遠くで観ていた自分まで届くノビを感じました。かなり風格が漂っているように見えました。
その一方、バンドの地元、大阪の寝屋川の隣の枚方がTSUTAYA発祥の地ということで、
「ということはyonigeはTSUTAYAだった…??」
という謎理論を唱えるごっきんと、
MC明け「センチメンタルシスター」の歌い出しを華麗にスルーする牛丸ちゃんの相変わらずのちょい抜けた感じも共存していました。

ワンルーム

ワンルーム

  • yonige
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

13:30~ KANA-BOON (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. フルドライブ
M2. ディストラクションビートミュージック
M3. Fighter
M4. 涙
M5. 桜の詩
M6. ないものねだり
M7. シルエット
M8. バトンロード
イントロで歓喜の大喝采の「フルドライブ」で熱狂の渦を巻き起こし、
その勢いのまま「ディストラクションビートミュージック」「Fighter」と最近のアッパーチューンでも絶えずフロアを揺らしまくる。
フェスのKANA-BOONは、本当に強い。
自分がライブに行き始めた頃の原風景が今も変わらずに映っていました。
その一方、4年前からワンマンに通っても聴けずにいた春の名曲「桜の詩」をようやくライブで観ることが出来て染み染み。


そして、泣きのナンバーが続いて落ち着いたら、お腹が空いてチャーハンを食べたくなるものです。
デビューして5年が経ちますが、この先もう5年10年経っても、フェスの共通言語となり得る鉄板チューンを持っているのはロック界においてとても頼もしいなと思いました。

桜の詩

桜の詩

  • KANA-BOON
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

14:15~ sumika (COSMIC STAGE)

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セットリスト
M1. Answer
M2. Lovers
M3. カルチャーショッカー
M4. ソーダ
M5. ふっかつのじゅもん
M6. Summer Vacation
M7. 「伝言歌」
この数年で自分にとってはフェスでお馴染みの存在になっているsumika。
毎回序盤に披露される「Lovers」のキラキラパワー(実質今年初ライブということで余計にキラキラだった)に、
根が暗めの自分は毎回「そんなに眩しくしないでくれー!!」と目を細めています。
ただ、ライブで感じる人生の一瞬を信じて、1番楽しいと思えること自分で選んで、青臭い人生を歩んでいる。
最後の「伝言歌」の健太さんのMCに毎回ロックスピリットをもらっています。
が、この日はこんな事件(結果的には良い事件)もあったり、、、


MCの途中から「伝言歌」の1番までを聴き逃したりもしましたが、
それ以外、疲れがたまってきた身体を復活させつつさらに疲れさせる「ふっかつのじゅもん」
からの正真正銘ヒーリングミュージック「Summer Vacation」の流れは完璧でした。

Summer Vacation

Summer Vacation

  • Sumika
  • J-Pop
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

15:00~ クリープハイプ (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. HE IS MINE
M2. 愛の標識
M3. 鬼
M4. 大丈夫
M5. イノチミジカシコイセヨオトメ
M6. オレンジ
M7. イト
M8. 二十九、三十
クリープハイプは湿り気もあるし、ひん曲がってるなーとか、後ろ向きだなーと感じることもあるけど、
ライブで観るたびに、とても素直でまっすぐなロックバンドじゃないかと思わされます。
「イノチミジカシコイセヨオトメ」では「明日には変われるやろか」と歌い、
「オレンジ」の前に尾崎さんは「先を見たい」と話し、
「二十九、三十」の「前に進め」でライブを締める。
「HE IS MINE」だって星の数ある世界の楽曲の中でも屈指の開放感を持っています(笑)
ロックバンドの音楽は今の感情に浸るための存在でもあるけど、最終的に聴いた人の目を前に向けさせるものだと改めて思いました。
メロディー先行であんまり耳を向けていなかった「イト」の詞もめっちゃ今の自分にピンズドでした。
リハの「手と手」が本編のセットリストに入っていたらベストアクトだったかもです…!!

イト

イト

  • クリープハイプ
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

16:30~ MAN WITH A MISSION (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. FLY AGAIN
M2. database
M3. Hey Now
M4. My Hero
M5. Take What U Want
M6. Emotions
M7. Freak It!
M8. Raise your flag


今年のツタロック屈指のビッグネーム、昨年はスタンド席で1度しか観れなかったMWAMを、スタンディング最前方で体験することが出来ました。
MCで以前TSUTAYAのイベントで渋谷クアトロでライブをしたとジャンケンさんは話していましたが、そんな時代があったとは到底思えないスケール感。
幕張メッセ3ホール分をブチ抜いてワンマン出来るバンドに、1ホールだけを貸し切ったこの日のメインステージは小さ過ぎるんじゃないかと思いました。
だからこそ熱量の密度が他のバンドと比べても異常なぐらいすごかった。
檻の中で汗だくになって暴れている自分ら人間の野郎どもは、高見の見物をしているオオカミたちの目にどう映ったことか。。。

database feat.TAKUMA(10-FEET)

database feat.TAKUMA(10-FEET)

  • MAN WITH A MISSION
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

18:00~ [Alexandros] (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. Burger Queen
M2. ワタリドリ
M3. Run Away
M4. 明日、また
M5. I Don’t Believe In You
M6. Kaiju
M7. 新曲
M8. Adventure
M9. Kick&Spin
今年初のロックスター。絶賛制作期間中だろうに、3月という早い段階でライブを観れて良かったです。
MWAMに続いて、この日のメインステージより広い幕張メッセワンマンを埋めている[Alexandros]なので、まぁステージが小さく感じました。洋平さんの可動域が狭い。
新曲中心のセットリストも、以前の曲の大幅アレンジも、もう好き放題やって演奏してる姿だけで価値があるんです。
フロアを置き去りにするぐらい好きに演っては、特大のシンガロングで一体感を作り出し、最後に暴れる枠を「Kick&Spin」が請け負う。
終いにはドカンと特効で火花を打ち上げて華麗に去る。まさしくスター。
そんなスターに対してとても贅沢な悩みですが、そろそろフェスの尺では満足出来なくなってきました。真夏のスタジアムワンマンが待ち遠しいです。
後は久々に「Run Away」聴けたのが良かったです◎

Run Away

Run Away

  • [Alexandros]
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

18:50~ SUPER BEAVER (COSMIC STAGE)

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セットリスト
M1. 美しい日
M2. 証明
M3. 正攻法
M4. irony
M5. 人として
M6. 青い春
M7. 秘密
長い1日も大詰め、各ステージのトリはこのご時世珍しい「踊らないロックバンド」リレー。
まずCOSMIC STAGEのトリはSUPER BEAVER。
びっしり埋まったステージ後方まで両手が上がった「美しい日」から始まり、
満場一致のシンガロングがまさに1人きりではないという「証明」
この曲の最後に
「自分らしい人と手を繋いで、自分を好きな人と好きなことを続けてください」
と話していたように、
自分に正直な人、自分を好きな人同士、1on1で心と対峙する音楽。
SUPER BEAVERが求めている音楽が好きな人、ロックバンドのライブなんかを観にいくような人は、
手を叩くだけじゃない、拳を上げるだけじゃない、声を叫ぶだけじゃない、
そこに目に見えない想いをぶつけられる人。
ラストナンバー「秘密」で「心を拝借」された時、多分ステージからは目に見えないものが見えるんじゃないかなと思いました。

秘密

秘密

  • SUPER BEAVER
  • J-Pop
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

19:40~ My Hair is Bad (MASSIVE STAGE)

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セットリスト
M1. アフターアワー
M2. 熱狂を終え
M3. ドラマみたいだ
M4. 復讐
M5. クリサンセマム
M6. 元彼氏として
M7. フロムナウオン
M8. いつか結婚しても
M9. 告白
〜アンコール〜
EN1. 真赤
EN2. 噂
ここまで朝から12バンド、MWAMや[Alexandros]といったビッグネームを差し置いてMASSIVE STAGEのトリを務めたのはMy Hair is Badでした。
新潟の田舎にもTSUTAYAがあったからロックバンドのCDを聴けて、
新潟の田舎にもライブハウスがあったからロックバンドに出会えて、
そして自らもバンドマンになり、自分を信じて続けてきたから辿り着いた大型フェスのヘッドライナー。
「あの頃の俺たちにがっかりされないような、トリのロックバンドをやって帰ります!」
結果120パーセントのライブで有言実行させた圧巻の時間でした。
「何選んでも良い。俺はやりたい方を選ぶけどどうする?」
「歌を歌ってお金をもらうのかレジ打ってお金もらうのか、俺はやりたいことを知っている」
「本当にそれで良いの?自分に嘘つけるの?」
「思いっきりやれ!!!」
いつもこれしか叫ばないのに、彼らのライブを観る人はこれだけを求めている。
それで毎回無敵になった気分で帰る。一瞬の脳内麻薬みたいなもの。
でもそれを続けるのがロックバンドの務めなのかもしれない。
これでフェスの1日は終わるけど、これからも続く熱狂を終わらせちゃいけない。
それを伝えるのが「トリのロックバンド」の役目。
そしてその役目を果たせるのが、今のMy Hair is Badです。

告白

告白

  • My Hair is Bad
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

感想

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久しぶりのフェスだったし、タイムテーブルの被りもないし、目当てのバンドが次々出てきて休む暇もなく、あっという間に過ぎた1日でした。
朝5時過ぎの電車に乗って、眠い目こすりながら、寒気に震えながらグッズを目当てに並び(買えなかったけど)、家に着くまで何も食べず(飲みはしたけど)、
「現地の様子をお届けします」と言いはしたもののそんな時間はさほどなく、結局自分が楽しむことを最優先。
そして「楽しかったです!」を少しだけカッコつけた感じで好きに書いてみたり喋ってみているだけ。
正直これを書いている今はもう大分夢から覚めてますけど、またこの日みたいに忙しくて楽しい1日を過ごさせてくれる空間と、音と感情を鳴らしてくれる人がいれば、きっとそこに僕はいると思います。


今回、現地レポートという形で初めて音声配信をやってみました。
ライブを観た直後に感想を喋ってみたので、当日のリアルタイム感を少しでも味わいたいという方がいらしたら、以下のリンクを辿ってみてください。
Sugar@ロックを語るブロガー|note