音楽コラム/オピニオン

音楽が「魔法」であり続けてはいけない

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。
ちょっと前に「音楽は魔法だ」問題ってありましたよね。
BAYCAMPというフェスで大森靖子さんとYogee New Waveがなんか言い合った、みたいなやつ。
僕も詳しくまではわからないのでその内容自体にあれこれ言うつもりはありませんが、
たまたまこのワードが話題になったんで、今回は純粋に音楽は「魔法」か否かってことを考えてみました(笑)
実際考えてみてなんですけど、この問いに答えるのは音楽に対する価値観を見直す良い機会になると思います。

音楽にハマるときは魔法であっていい

僕はこうしてブログを書いているぐらいなので人並み以上には音楽を求めては聴いているんで、良くも悪くも「慣れ」ています。
「流行りのジャンルだなー」とか「◯◯っぽい(バンド名)なー」って思いながら少し客観的に聴いていたりもします。
それでも、時折ビビっと感じるものがあったり、曲がとてもカッコ良くて笑みがこぼれてしまう(1人で)こともあるんですよね。
その時の感覚を一言で表すとしたら、それこそ「魔法」にかかった感覚なのかなって思いました。
音楽に関して言うなら何かにかかったように引き込まれて取り憑かれて聴き入るのがリスナーとして1番素直な反応なのかもしれませんね。
僕は好きなバンドの新しいCD買って聴く時なんかはホント魔法にかかった感覚になります。
新鮮さとすごいニコニコニヤニヤしながら、歌詞カード見ながら一生懸命聴いてる時の集中力と没入している感じ、音楽好きならわかって頂けるのではないでしょうか。
そしてその曲たちをめちゃくちゃ聴いてライブを観に行くわけです。
ライブってどちらかといえばやはり非日常の空間だと思うし、耳の中だけの存在だった人が目の前のステージにいて、その音楽を大音量で全身で楽しめる空間ってやっぱり特別ですよね。
だから音楽にハマりたての頃とか、入り口は是非とも魔法にかけられて頂きたいなーと思います(笑)
人が何かを好きになる時のエネルギーって凄まじいものがあると思うんです。これから何年何十年経ってもこの感覚は大切にしていきたいですね。

ロックバンドは「リアル」な存在

ここまでまずは「音楽は魔法」肯定派な意見を書いてきました(笑)
まぁ音楽をどう感じるかはそれぞれの自由なんで無理に否定しようとは思いませんよ。
でも、「そもそものロックミュージックって魔法なのか?」って言われるとどうでしょうか?
芸能人やアイドルなどはやはり魔法がかかっているぐらいの距離感が必要だと思うんですけど、
僕が好きなロックバンドたちは特にリアルで現実的な存在です。
バンドの主戦場であるライブハウスはステージも近いし、アイドルなどと違って存在が美化されてるわけでもない。
生身の人間臭さを感じられるのがロックバンドです。僕にとってはそれが良いんですよね。
ライブに何度も足を運んでいるから言えることかもしれませんが、ロックバンドとは決してイヤホン越しの関係でもライブの時だけ繋がれる関係でも無いと思っています。
魔法のような瞬間的に切れてしまうもんじゃない。
バンドマンから発せられるメッセージは時に辛い過去の経験だったり思うようにいかない現実だったりします。明るい未来を願うだけってことはありません。
僕はそのメッセージに身を委ねるというか、自分の本心を投影してるような気がします。
最近はライブが終わって、「楽しかった」と思うのはもちろん、それと同じぐらい「もっと頑張らないと」という思いが強くなりました。
ステージ上からもらったパワーをリアルな日常に生かす、行動に移すことをバンドマンも期待しているはず。
魔法のように瞬間的なものではなくて、日々地続きの人生にロックバンドの音楽のメッセージを見出していきたいです。

音楽体験を魔法で終わらせず、リアルに還元する

ということで今回の問いに答えはこんな感じ。
僕は音楽が「魔法」のまま続くような関係ではいたくないです。
その関係性は音楽に対してむしろ受身だと思うんですよね。
心が動かされて、何か行動を起こさせるのが僕が惹かれる音楽であり、
夢だけでなく現実にも目を向けさせてくれるのがロックバンドという存在です。
魔法にかけられたままじゃなくて、しっかり自分の生きる糧にしていきましょう。
って自分に言い聞かせながら書きました(笑)
みなさんも是非それぞれの好きな音楽に対する価値観を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
その際今回の「魔法か否か」という問いに対して自分の答えを考えてみて下さいね。