『「言葉にできる」は武器になる。』を読んで、自分の言葉を磨く

「自分事を自分の言葉で発信する」
 

とあるロックバンドのライブを観たのがきっかけで、ここ半月ぐらい、これをテーマに毎日を過ごしてきました。

 

一見当たり前のようなことだけど、実際自分の言葉を発することが出来てる人ってどれだけいるんでしょう。

 
インターネットの海にどっぷり浸かってしまった今の人達(僕も含め)は、1分1秒単位で更新されるタイムラインの情報に躍らされ、口から出た言葉も誰かの言葉のコピペになってしまっている。そんな気がしてならない。
 
このままでは他人の人生をなぞることになってしまう。
 
それはイヤだと思って、「言葉にできる」は武器になる。という本を参考にしました。
 

 
タイトルの通り言葉を武器にしたいライターやブロガーをはじめ、あらゆる分野のビジネスパーソンをターゲットにした実践的な本だと思います。
 
この本には実用的な文章術についてももちろん書かれていますが、それ以上に、言葉が生まれる源泉についてしっかりと触れてくれているのが素晴らしい。
 
その源泉というのが、文中に何度も出てくる「内なる言葉」というもの。
この概念がとにかく腑に落ちました。

本心に眠る「内なる言葉」を引き出す

文中で語られている「内なる言葉」の定義はこんな感じ。

「内なる言葉」とは、日常のコミュニケーションで用いる言葉とは別物であり、無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている言葉である。

実際に口に出したり文字に書いたりする以外にも、それぞれ考えたり悩んだりする時に頭の中で言葉が浮かんでると思います。それが「内なる言葉」の正体です。
 
僕がテーマにしている自分の言葉というのもズバリこの「内なる言葉」のこと。
 
自分の言葉で何かを伝えるためにはとにかく自分自身の内側に迫ることが重要ってことですね。
自分の内側には自分しかいないんだから、とことん本心を探り出す。内なる自分が発する言葉を引き出す。
 
それがイコール「考える」ということになります。
 
これはおそらく無意識のうちに行っていることだと思いますが、この考えている状態をただ傍観しているのではなく、しっかり自覚することが大事。
 
内側から発せられた言葉を受け流すんじゃなくて、個人的には一言ひとことをスクリーンショットみたいに切り取ることが出来ると良いなーと思っています。
 

「あ、今、自分はこう思ったな」ということを意識した上で、「こんな言葉が頭の中に浮かんでいる」まで認識する。さらに、「こんな時には、こんな内なる言葉が浮かびやすいんだ」まで把握する。そして、「こんなふうに考えることができるのではないか」へと考えを進めていく

 
理想形はこのレベルですね。
ここまで意識的に出来たら自分の言葉がかなり磨かれているんじゃないかな。まだまだですね…!!
 

「内なる言葉」を外に出して考えを深めていく

まずは「内なる言葉」を意識する。
ただそれじゃあいつまで経っても内側から出られませんよね。
 
ってことで、次は「内なる言葉」を外に出していくプロセス。本の中では7つのステップに分けて書かれていますが、いっっっちばん大事なのはとにかく「書き出す」こと。
 
自分の頭の中で浮かんだ言葉や考えっていうのは思っている以上に瞬間的で賞味期限も短いんですよね。
 
パッと出てきらその瞬間になんらかの形で書き出さないと突如としてその言葉は消えて無くなってしまう。
後から思い返してもその瞬間以上の言葉はなかなか出てこないんですよね。
 
前後のつながりとか因果関係とかまずはどうでもいいから頭に浮かんだことをとにかく書き出す。
書き出すことで初めてリアルな実体を持った言葉として使うことが出来ます。
 
本では紙に書くことをオススメしていましたが、僕はいざ紙を置いてペンを持つと変に身構えちゃうんで、まずはパソコンでもスマホでも何でも良いかなと。
 
僕はよく電車の移動時間とかにこんな感じでiPhoneのメモにアプリにザーっと書き殴ってます。
ちなみにこれは今回の記事の材料になるメモ。

 
実際に言葉が目に見えることで、そこから考えを膨らませることが出来たり、1つのことをさらに深めることが可能になります。
頭の中で飛び交っている時は断片的だった言葉の数々が、目に見えることでグループ化されてつなぎ合わせることが出来ます。
 
書きなぐったメモから足したり引いたり、バラバラに出てきた言葉を繋いだりすることで、自分の思いや考えはどんどん育っていくんですよね。
 
僕もこのプロセスのおかげでこうしてブログに落とし込むことが出来ています。いきなり編集画面でイチからブログ書くのは厳しい(笑)
 
 
本の終盤にはさらに一歩踏み込んで、より実践的な文章術にも触れてくれています。
が、これも大前提として「内なる言葉」がベースにしっかりあることで初めて活きてくると思います。
 
なのでまずは「内なる言葉」に目を向け、それを外に吐き出す。そこから考えを深めてまとめていく。このプロセスを沢山回して精度を高めて行きたいです。
 

自分の言葉で発信することを追い求める

ということで、本を読んで自分の言葉をもっと追い求めようと思った、というお話でした。
 
実際読んでみて、まだまだ実践出来ていない部分も沢山ありましたが、「実は意外と普段からやってるかも!」っていう内容も多くありました。
無意識のうちに考えていることが、こうして本にまとめてられたことで意識出来るようになったし、自分のやり方が間違ってなくて有効だったのかなーとも思えました。
 
これからも「内なる言葉」を磨くことで、思考に深みを、言葉に重みを生み出せるように、そして文章を生み出すスピードも上げていきたいと思います。
 
「言葉にできる」は武器になる。は僕のように内向的でなかなか上手く言葉で伝えられない方、あとは執筆スピードが遅くて悩んでいるブロガーの方に特にオススメ!是非読んでみて下さい。