ライブレポート

【ライブレポート】12/31 COUNTDOWN JAPAN 18/19 4日目を観た

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。

2018年12月30日、31日と、幕張メッセで開催されたCOUNTDOWN JAPAN 18/19を観てきました。

 

30日のライブレポートはこちらから

【ライブレポート】12/30 COUNTDOWN JAPAN 18/19 3日目を観た

 

満員に近いステージでオーディエンスを沸かせたアーティストのライブ。メンバーが揃ったアーティスト、逆に揃わなくても止まることのなかったアーティストのライブ。

そして笑いに包まれたカウントダウン。素晴らしい1日でした。

 

次の目次から気になるアーティストに飛んで是非読んでみて下さい。

(年明け後の深夜のアクトをはじめ、一部しか観れていないアーティストの分は記事の分量の都合でカットさせて頂きます…)

ライブレポート

15:15~ キュウソネコカミ(EARTH STAGE)

セットリスト

M1. MEGA SHAKE IT!

M2. メンヘラちゃん

M3. 推しのいる生活

M4. KMTR645

M5. 炊き上がれ召し上がれ

M6. KMDT25

M7. ビビった

M8. DQNなりたい、40代で死にたい

M9. ハッピーポンコツ

M10. The band

M11. 真面目に

「ボヘミアン・ラプソディ」をSEに、3度目のEARTH STAGEに立ったキュウソネコカミ。

 

「エオ!」

「エーーーーーオ!」

「リーロリロリロリロリロリロ」

「オーライッ!」

 

フレディになりきったセイヤさんのコール&レスポンスで笑いと一体感を高めていく。

あの映画のラスト20分のような景色を、ステージからも、客席からも肉眼で生で体感する事が出来るし、ステージにたどり着くまでのアーティストの道のりも、ライブの熱量として感じ取ることが出来る。

 

 

「2曲目ぐらいから涙が止まらなくて…」

過去2回よりも多くの人が集まったであろう、満員のEARTH STAGEでライブをする率直な気持ち。

 

そして、ここを最終到達点にするまいというロックスピリット。

「だからこそ!初心を忘れない!この曲の歌詞を書いた時の気持ちがフツフツと蘇る!!」

と演奏された「ビビった」で歌われているような、2〜3年で消えるバンドにはならず、今年でメジャーデビューして5年が経つ。凄いライブを見せてもらったけど、まだまだ途上。

 

 

「平成最後のぉぉぉ!ヤンキーこわいじゃあああ!!」

「DQNなりたい、40代で死にたい」では今まで最大級の「ヤンキーこわい」コールを轟かせる。

 

「あと、、、2回ぐらい(コールアンドレスポンス)やっても良い??」

再びセイヤさんの感極まる表情がモニターに大きく映されて、こっちも涙腺が緩んだ。

 

このライブが2018年ちょうど100本目。常に大きな会場に立つ華やかなアーティストではなく、ライブハウスの現場で戦ってきたバンドだからこそ、この巨大なステージがより輝く。

 

「全部が良いライブではなかったけど、最後にこんな景色を見せてくれてありがとう!!」

とヨコタさんが感謝を叫んだ「ハッピーポンコツ」で大きくフロアを揺らし、

 

「これからキラーチューンにしていくぜ!」

とこの1年バンドが最も熱意を込めたであろう「The band」で、EARTH STAGEに「ロックバンドでありたいだけ」「ライブハウスは最高だね」という歌が響いている光景にまたしても感動を覚えた。

 

これで終わりかと思いきや「勝手にアンコールやります!!」と最後にニューアルバムから「真面目に」をひたすらエモーショナルに叫び散らかすようにやり遂げた。

 

面白さだけがウリというわけではない。真摯にロックバンドを続けてきたキュウソネコカミの本質を存分に感じた。最終日のトップバッターとして素晴らしい50分だった。

 

16:10~ ストレイテナー(GALAXY STAGE)

セットリスト

M1. REMINDER

M2. Braver

M3. CLONE

M4. シンデレラソング

M5. From Noon Till Dawn

M6. 灯り

M7. Melodic Storm

M8. シーグラス

秋にリリースしたベストアルバムの楽曲投票で1位に選ばれた「REMINDER」から始まり、目下最新曲の「Braver」と、静と動を行き来しながらエモーショナルなロックチューンを響かせる。

 

「朝まで踊ろうぜ!」と、年越しイベントに映える「From Noon Till Dawn」まで5曲を一気に畳み掛けたところで

「しんどい!笑 優しい曲やります!」

と冬のピアノバラード「灯り」をしっとり届ける。

 

「みんなお疲れ様!我々も結成20周年アニバーサリーイヤーを終えようとしております。これからも自分たちの信じる音楽を作り続けて、この先何度となく最高の瞬間をみんなと過ごしたいと思っています!一緒に歌おう!」

 

アニバーサリーを通過点に、これからも真っ直ぐ駆け抜けるバンドの決意表明から、カウントダウンジャパンにこれまで何度も巻き起こした「Melodic Storm」へ

 

「この瞬間はもう来ない!その目に焼き付けてください!」

 

サビに入る前、歌い終えた後の、言葉に出来ない想いを乗せたホリエさんの叫び、その表情が脳裏に心に刻まれた。

 

自分が永遠に抱き続けるであろう2000年代のロックシーンへの憧憬と、鳴らしたい音楽のために姿を変え続ける姿勢。次の10年も、日本のロックバンドはストレイテナーを頼りにしていく。

 

17:20~ SUPER BEAVER(GALAXY STAGE)

セットリスト

M1. 美しい日

M2. 閃光

M3. 予感

M4. 証明

M5. 秘密

M6. シアワセ

「年忘れ、忘年、そんなことを言っておりますけれども、一体、何を忘れて良いことがあるんだろう?辛いこと悲しいことも、嬉しいこと楽しいことと共に2019年に。このステージでは何一つ忘れちゃいけない!」

 

ライブが始まる前から超満員だったGALAXY STAGEに「美しい日」のハンドクラップが盛大に鳴り響く。

 

「”2018年、一体どんな1年でしたか?”って言ってるバンドマン各位に告ぐ!まだ6時間残ってんぞ!!」

 

あっという間に終わってしまうからこそ、振り返ってる暇など無いんだとオーディエンスを突き刺した「閃光」

 

「世の中答えっぽいものがたくさんあるから、そんなものに惑わされずに、自分が進みたい道へ。会いたい自分は何処にいる?会いたいあなたが待つ道を進んだ先でまた会えるのを楽しみにしております!」

 

2019年、いや数秒後の未来の自分がなりたい方向、輝ける「予感」のする方へ、ステージからもフロアからも歌と歌がぶつかり合って、希望に繋がるような空間が広がった。

 

「”こんな自分になるはずじゃなかった。思ってたのと違う”とか言ってる時間は無いと思ってます!人生の大切な40分で、あなたが今どんな自分になりたいのかを見せてくれますか?あなた達じゃなくて、あなたに歌ってるんだよ!音楽でひとつに?笑わせんな。お前1人でかかってこい!!」

 

音楽フェス、そして年末イベントのテンプレートのような発言に対して迷いなくノーを突き付けて、オーディエンス1人ひとりの内側に語りかけるぶーやんの言葉と、眼光の鋭さに心を打たれた。

内なる「秘密」を声に込めて、2万人近くの1対1が鳴り響く。決して楽しむためだけにライブを観るわけじゃない。己と向き合う大事な時間なのだ。

 

 

「14年目のインディーズバンドです。人並みに色んなことを経験してきたと思っています。10年間ぐらいはフェスとは無縁でした」

「無理かな、辞めてしまおうかと思った時、俺たちを救ってくれたのは当時自分たちが歌った歌でした。今それを俺たちではなく、あなたに向かって歌えるんじゃないかと思って、渾身の1曲で締めくくりたいと思います」

 

ラストナンバーは辛酸を舐めたメジャー時代に作られて最新アルバムに再録された「シアワセ」

当時は誰よりもバンド自身に向けて言い聞かせるように演奏していたであろう曲は、満員のオーディエンスの1人ずつに届いたはず。

 

この日だけではない、ここに至るまでの1日1日の全てがフェスの歓喜の空間に繋がっているし、この時間も一秒先の自分の未来のための大切なものだった。SUPER BEAVERが大晦日にライブをする意味の大きさを終始感じさせられた。

 

18:30~ go!go!vanillas(GALAXY STAGE)

セットリスト

M1. マジック

M2. エマ

M3. ヒンキーディンキーパーティークルー

M4. カウンターアクション

M5. 平成ペイン

先日、ベースのプリティさんが事故で大怪我を負ってしまい片腕を失ってしまったgo!go!vanillas。

 

苦境に立たされている中、バンドのファン、バンドマン各位が揃って心配の声を上げ、同時に暖かいエールを送り続けている状況に応えるべく、止まらず転がり続けるのがロックンロールと言わんばかりに年末のイベントを完走。

 

大切な仲間の不在を3人でカバーしようという想いが力強い演奏にも現れていたし、オーディエンスもそれに乗せられ熱狂を見せていた。

 

「CDJ出れるのかと考えてた時、すぐに手を差し伸べてくれた俺の大切な仲間です!」

 

と牧さんから紹介があった、サポートベースを務めた夜の本気ダンスのマイケルさんは、プリティさんのトレードマークである蝶ネクタイを身につけて躍動。

 

「これから湿っぽいことは一切無いんで思いっきり楽しんでって下さい!CDJの本気ダンス見せてもらって良いですか??」

 

満員のGALAY STAGEからネガティブを吹き飛ばす、痛快なロックンロールパーティが繰り広げられた。

 

「平成最後のCDJ、この時代は俺たちの時代だ!」

 

自分を含め、集まった多くの人が生まれた時代の歌「平成ペイン」を歌い終え、

「最後に1つだけワガママを聞いて欲しい。さっきも言ったけど、徐々に状態も良い方へ向かっていて、ひとえにみんなの祈りが届いたんだと思っています!アイツはまたこのCDJに帰ってくるから、また一緒にロックンロールしようぜ。最後にみんなのデッカイ声で、アイツを叩き起こそうぜ!」

と、最後はプリティさんへ向けて「おはようカルチャー」の冒頭のコーラスをステージにいる人全員で盛大に響かせた。

 

「この続きはアイツが帰ってきた時にやろうぜ!!」

 

続きの演奏はバニラズの4人が揃ってから。

 

この日の大合唱はもう本人は聴いてくれただろうか。平成が終わる前に、なんとか復帰して欲しい。まだまだ応援し続けましょう。

 

19:15~ 04 Limited Sazabys(EARTH STAGE)

セットリスト

M1. message

M2. fiction

M3. Alien

M4. Kitchen

M5. swim

M6. midnight cruising

M7. Galapagos

M8. My HERO

M9. Milestone

M10. hello

M11. Squall

M12. monolith

M13. Remember

「帰ってきたぞ!!」

と開口一番GENさんが叫んだ「message」の1音目から、4人で音を鳴らす喜びを爆発させた。

 

リュータさんヒロカズさんが相次いでインフルエンザでダウンしてしまい、前日までの年末イベント出演キャンセルを余儀なくされたフォーリミにとって、約半月ぶりの4人揃ってのライブとなった。

 

 

「2014年のヒットナンバーをお聴き下さい!」

と披露された「swim」のサビに入る一瞬の間に地鳴りのように聞こえてくる大歓声には昨年に続いて鳥肌が立ち、

「EARTH STAGEにピッタリな曲持って来ました!」

と幕張メッセの分厚い展示場を突き破った「midnight cruising」ではリュータさんが「この4人で04 Limited Sazabysじゃー!!」と完全復活の雄叫びを上げた。

 

 

「今年ひょっとしたら俺たちカウントダウンかと思ったけど、まだ早いかー。でも1回練習しとこう!」

とこちらも昨年に続いて行われたフライングカウントダウンでは、カウントが0になったと同時にハリーポッターのハーマイオニーに扮した大森さんがモニターに映し出される。

 

それに対してリュータさんが

「ちょっと良い?去年は(0になった時の映像が)俺だったからずっと俺の役だと思ってたのに!」

「今年コーヘイがどうしてもやりたいって言うから!」

「いや別にやりたくないしリュータにやって欲しいわ!」

と言い合いをする流れで「Galapagos」に突入。

 

音源では4人が同時に違うことを喋り出すパートをこの日はGENさん1人でCDJの概要を1説明し、

「今日のチケット代が12,500円で4日間で18万人ってことは、、、俺たちもフェスやってるからわかるけど、上がりハンパないっすよ!!」

と笑いを起こしつつ、同じフェス主催者としてJAPANの影響力の大きさを再認識しているように感じた。

 

 

終盤のMCでは

「今年は自然の怖さを思い知らされる1年だったと思います。だからこそ人間同士は揚げ足ばっかとってないで、仲良く楽しいことを一緒にやって行きましょう!」

「今年ついた汚れは今日1日色んなミュージシャンが爆音でぶち壊してくれると思います。来年も音楽は僕たちの味方だし、音楽好きの味方であり続ける04 Limited Sazabysを来年見逃さないようよろしくお願いします!」

と、忘れたいことも忘れられずな1年を洗い流し、自分自身に返してくれる「Squall」を経て、

 

「ラスト1曲!2018年の沸点に達する瞬間です!!」

と、昨年に続いて2018年最後の曲も渾身の「monolith」で締め。

 

と思いきや「時間であるのでもう1曲!今年も忘れないように!!」と昨年同様、残り1~2分の持ち時間でショートチューン「Remember」を叩きつけた。

 

 

兎にも角にも4人で10周年を締めくくれて何より。

2018年はバンドのマイルストーンとなるアルバム「SOIL」をリリース。全国ツアーを経て、10年間の土壌が産んだ曲は、満員の地球をも揺るがす強度に仕上がった。

ライブハウスでも巨大なステージでも、距離が近くても遠くても、俺たちのフォーリミはやってくれる。

20:50~ MONOEYES(GALAXY STAGE)

セットリスト

M1. Run Run

M2. Like We’ve Never Lost

M3. Free Throw

M4. Roxette

M5. My Instant Song

M6. 明日公園で

M7. グラニート

M8. When I Was A King

M9. Two Little Fishes

M10. Borders & Walls

今年の大晦日も細美さんの「やっちまおうぜ!」とサビの後の「イェーイ!」が聴けて本当に良かった。

 

「グラニート」で歌われているように、これまで10年間、「こういう世界があるなら行ってみたい」と思い続けてきた。まだ行ってみたいと思う身なのだけど。

 

10年ぶりに3つのバンドを動かして、充実した1年かつ苦労もした1年だったと思う。

 

ビールで喉を潤しながら、

「2019年、きっと良い年になると思うんだけど、完璧な年ではないと思うし、よくよく考えたら、生まれてこの方完璧な1年なんて1度も無い」

「辛いこと悲しいこと苦しいこと、絶対あるけど、いつかその出来事がお前たちを強くして、良い場所に連れてってくれるから。今年の俺にはよくわかるぜ」

と細美さんは語った。

 

この言葉が10年間を物語っている。苦しんだ分、今こうして新しい仲間と新しい音楽で楽しんでいる。楽しませて貰っている。

 

最後の1曲で細美さんはTシャツを脱ぎ捨て「最後はスコットの曲です!」と「Borders & Walls」を披露。

一体どっちがメインで目立つんだっていう、そんな空気感で誰よりステージ上が盛り上がっているライブで素晴らしかった。

 

ロックバンドというものに出会わせてくれて改めて感謝したい。今年はハイエイタスもエルレガーデンも観させてくれ。

 

21:55~ 10-FEET(EARTH STAGE)

セットリスト

M1. 1 size FITS ALL

M2. 蜃気楼

M3. 火とリズム

M4. super stomper

M5. goes on

M6. 1sec.

M7. 太陽4号

M8. RIVER

M9. その向こうへ

M10. ヒトリセカイ

「無駄にすんなよ!悲しみ苦しみにいつか、いつか意味合いが宿るまで、引きずりながらも今日まで辿り着いた。諦めるなよ!!」

というTAKUMAさんのエールに続いた「蜃気楼」で、EARTH STAGEを埋め尽くす大合唱。

 

年を忘れに来たとか、お祭り騒ぎをしに来たとか、そういうのは後付けに過ぎず、悲しみ苦しみを抱えた人たちが、ロックを求めて集まっただけのことかもしれない。

今年のCDJ、後2日間のEARTH STAGEに立った15組は全部ロックバンドだ。

 

 

「やってまおうや!!サンボマスターまで繋げようや!!俺もロックンロール、お前もロックンロール」

サンボの山口さんのモノマネ(めっちゃ上手い)を挟んで「先にやってまおうや!!」と20秒前からカウントダウン!からの「goes on」!!

 

「大怪我はしたらアカンけどかすり傷ぐらいぐらいだったらええぞ!」

「フェスには色んなアーティストのファンがいるから、あんま人を攻撃すんなよ!仲良くやれやー!!」

とお馴染みの約束事を合図に、これまで幾度とこのステージで熱狂の渦を巻き起こした曲を連発。

 

中でも今年観た10-FEETのライブでハイライトになったのは、

「なかなかライブで感動しなくなっていくけど、お前らの感性が枯れていってるんじゃなくて、お前が本物の感動を、ホンマにええライブを知ってるからや!」

というTAKUMAさんの叫びから歌い出す「太陽4号」

 

確かにライブの熱気に慣れてしまった自分を感じる機会は年々増える。

だけど今回のCDJで観たアーティストのライブは、純粋な感性を取り戻してくれるような感動的なライブばかりだった。

 

 

そして曲の最後でもう1度叫んだ。

「大人になっていくと、誰にも褒められなくなっていく。赤ちゃんの時は立って歩くだけでも、喋れるだけでも褒められたのになぁ。お前らようやってるよ!今日は俺が代わりに褒めてやるよ!2018年、お前らよう頑張った!!お前ら最高や!!!」

 

年末の特別感はあくまで飾りに過ぎなくてカッコ良いライブを観に来たのだけれど、やっぱりこう言ってくれる人が居てくれることは集まった大勢のオーディエンスの心の支えになったはず。

 

年末に観た10-FEETだからこそ本物の感動をまた一つ味わうことが出来た。

 

23:40~ 四星球(MOON STAGE)

セットリスト

M1. 言うてますけども

M2. 鋼鉄の段ボーラーまさゆき

M3. クラーク博士と僕

M4. Mr.Cosmo

M5. モスキートーンブルース(新曲)

M6. 妖怪泣き笑い

スタート10分前の時点で入場規制寸前、今回の年越しに選んだのは四星球!

事前にバンドから「カウントダウンしない」というアナウンスがあり、とはいえ四星球のことだから最高に面白い年越しをやってくれるだろうという期待があったからだ。

 

「今日は年越しだから干支でライブしようって言うたのに、これ、干支じゃなくて、”江戸”やん!!」

というナレーションから康雄さんは甲冑、まさやんU太さんは袴、モリスさんは白塗り姿で登場し早速ステージは笑い声でザワザワし始める。

 

「平成最後の年越しなのに江戸時代のセット作っちゃったんで、カウントダウンしません!なので今日はカウントダウンジャパンじゃなくて、ジャパンです!にジャパンにコミックバンドがやって来たぞー!!」

 

ステージからは「言うてますけども!」を、フロアからは「カッコ良い!」を連呼する「言うてますけども」から演奏スタート。

曲をやってるのかコントをやってるのかの境界線が毎回わからない、セットリストを見てもどんなライブだったのか全く想像が出来ない、という点で四星球は正真正銘のライブバンドだと思う。

 

「We Will Rock You」の替え歌で「We〜Will〜We〜Will〜COMIC!!」

「とか言うてますけどもー!!」

 

この日はボケをかましたタイミングで随時「言うてますけども」のサビを演奏するシステム。

 

 

続いて発注ミスで江戸セットを作った「鋼鉄の段ボーラーまさゆき」では満員のオーディエンスがエアギターで左右に動き回る。

このバンドに作れないエンターテインメントはないと思う。だから飛び切り笑えるカウントダウンを用意しているはず。

 

「ロッキンオンが”カウントダウンしてくれよ〜”とのことなんで、用意してくれた映像じゃなくて自分たちの小道具でカウンドダウンします!」

 

郷(5)ひろみ、ぺヨン(4)ジュンの顔写真を掲げて場内を笑いで包み込んでからのカウントダウンで銀テープが噴射!その瞬間

「とか言うてますけどもー!!」の大合唱。

 

これで新年明けたかと思いきや、スマホを見ると時刻はなんと23時57分(笑)

 

「時計見てみ?まだ2018年でした〜お前らアホやなぁ〜」

「とか言うてますけどもー!!」

 

まさかのフライングカウントダウンに笑いと「え〜」という声が同時に湧き上がる。こうやってあれこれ言ってる間に本当に年が変わってしまいそう。

 

そこで康雄さんが

「来年2月にニューアルバムを出すので、それをJAPANで大々的に宣伝してくれるのならカウントダウンします!」

という条件を出し、それに対して袖で見ていたJAPANの担当の方が

「この後しっかりカウントダウンしてライブが盛り上がったら」

と条件返しでカウントダウンが実現することに。

 

「もう銀テープ飛ばしちゃったんで、袖にいるバンドマンの皆さん出てきてもらって良いですか??」

という康雄さんの言葉を合図に、まげのカツラを被ったバンドマン達が大集合!

この後ライブを控えている夜の本気ダンスやBRADIO、さらにPOLYSICSや04 Limited Sazabysのメンバーなどが勢揃い。

 

ドラムのキックに合わせて今度こそ本当のカウントダウン!

そして0になったと同時にもちろん「言うてますけどもー!!」

 

「素晴らしいロックスターの皆さんありがとうございました!笑って年を越すとはこういうことです」

さすが、笑いの精神と人望のある四星球にしかなし得ない年越しをやはり用意してくれていた。

 

オーディエンスの心をがっしり掴み、2019年になったと同時にエモーショナルに訴えてくる。

 

「次は四星球をどこで観たいですか?EARTH STAGEじゃなくて、ライブハウスでしょ!」

という言葉に大歓声が上がり、満員のMOON STAGEをライブハウスの熱狂に変えた「クラーク博士と僕」

 

「平成最後を代表するであろうアルバムから2019年を席巻するであろう曲」

という触れ込みで披露された新曲は「この曲が聴こえたらあなたはまだまだ若い」とモスキート音になぞらえた「モスキートーンブルース」

 

「2018年はフェスが沢山中止になりました。2019年はJAPANのフェスをはじめ、全てのフェスが無傷で終えれるように祈りを込めて、残りの時間精一杯やりたいと思います!」

と、最後に披露したのは「妖怪泣き笑い」

 

「アンダーグラウンドからやって来ました!土の下は慣れております。一獲千金狙いましょう!今日の笑い声が耳鳴りになって、耳鳴りが消えそうになったらまたライブハウスで会いましょう!!」

 

終始笑いと涙、期待を良い意味で裏切りまくった四星球の年越しアクト。

MOON STAGEに集まった人たちは、新年早々、顔がしわくちゃで妖怪みたいだったに違いない。

 

24:45~ SHANK(COSMO STAGE)

セットリスト

M1. Surface

M2. Good Night Darling

M3. Life is…

M4. Weather is Beautiful

M5. Smash The Babylon

M6. 620

M7. Hope

M8. drama queen

M9. Wake Up Call

M10. Set the fire

M11. Long for the blue moon

M12. submarine

新年早々爆音爆速のメロディックパンク。

自分を含め、最高の年越しにハイになったオーディエンス達が思い思いに歌ったり揺れたり暴れたり、深夜のテンションも相まってスゴイことになっていた。

 

「新年おめでとうございます!長崎からやって来て5時間ぐらい待ったので沢山飲んでベロベロになってまいりました。カウントダウンでも何でもないですけど、ジャパンなんで、ジャパンして帰ってください!」

と挨拶した将平さんの顔は真っ赤で、ろれつも全然回っていない(笑)

 

それでも曲の演奏を始めればいつも通りのスピード感でファストチューンをポンポン連発していった。

 

「何で毎年呼ばれてるのか未だにわからないんですけど、毎回良い景色見させてもらってます。まぁルールとか色々あるけど、暴れるだけが全てじゃないし、力抜いて揺れて帰ってください!」

と披露されたミドルテンポの「Wake Up Call」でオーディエンスの拳が力強く上がる。

 

そして「また生きて会おう!!」と再会を約束した「Set the fire」に、長い夜に向けて放たれた「Long for the blue moon」

今年もSHANKらしい脱力感を必要とし、言葉に出来ないエモさに炎を焚きつけられる機会が訪れるのだろう。

 

25:10~ KEYTALK(EARTH STAGE)

セットリスト

M1. パラレル

M2. 太陽系リフレイン

M3. YURAMEKI SUMMER

M4. Summer Venus

M5. MATSURI BAYASHI

M6. コースター

M7. Love me

M8. 桜花爛漫

M9. Rainbow road

M10. MONSTER DANCE

4日間のCDJ、EARTH STAGEの1番最後を締めくくったKEYTALK。

 

この日のメインアクトはカウントダウンではあるけど、JAPANをはじめとしたフェスブームを一緒にリアルタイムで駆け上がってきたバンドがこのステージのトリを務める時代が来たと思うととても感慨深い。

 

深夜のダンスフロアにぴったりハマった「Summer Venus」のEDMに、新年のお祭りムードを加速させる「MATSURI BAYASHI」

盤石な演奏も縦横無尽に駆け回るステージングも、モニターの演出や炎の特効も使いこなし、後方まで埋まったオーディエンスを目覚めさせるようなライブ。

 

KEYTALKは2018年でメジャーデビュー5周年を迎えた。

この5年間でワンマンライブも着実に会場をステップアップさせて、日本を代表するJAPANのフェスにおいてもメインステージまで駆け上がった充実感。

それと同時にこれから同じような1年の繰り返しになるのではないかという足踏み状態も感じた1年だったとJAPANの最新号で語っていた。

 

「メジャーデビューして5周年を迎える事が出来ました。そう考えるとまだまだ若手だなと、そういう気持ちで、良い意味でみんなの期待を裏切れるような1年にしたいと思います!」

という巨匠のMCに今年の意気込みを感じた。

 

そしてその後披露されたデビューシングル「コースター」や、カッコ良いライブチューンが沢山あるのにフェスではあまり演奏されてこなかった最新アルバムから「Rainbow road」を演奏したこともバンドの意志があるように感じた。

 

この日のライブもめちゃくちゃ盛り上がっていたけど、フェスとの相思相愛状態からもう1つブレイクスルーを果たす2019年にして欲しいと思う。

 

25:50~ 夜の本気ダンス(GALAXY STAGE)

セットリスト

M1. Crazy Dancer

M2. Magical Feelin’

M3. fuckin’ so tired

M4. B!tch

M5. BIAS

M6. 新曲

M7. TAKE MY HAND

M8. WHERE?

前回は年越し前のGALAXY STAGEをデッカく揺らし、今回は年越し直後の真夜中のGALAXY。CDJではその名の通り活躍を続ける夜の本気ダンス。

 

鈴鹿さんの

「KEYTALK大好きな人たちがこれから来ると思うけど、そいつらビビらすぐらいのパラレルワールド見せてやろうぜ!」

というMCから雪崩れ込んだのは、2018年のバンドの進化の象徴とも言える「本気ダンスタイム」

曲間に各メンバーのソロ演奏とセッションを挟んでダンスナンバーを次々連発していった。

 

「fuckin’ so tired」の曲フリでは米田さんがネクタイをほどき宙に投げるパフォーマンスに歓声が上がり、

本気ダンスタイムラストスパートの「TAKE MY HAND」ではもう1つのトレードマークであるメガネも捨て去ってハンドマイクで躍動。

 

「1番大きいステージはEARTH STAGEですけど、言うてもうたら人間みんなEARTHの上にいるんで、GALAXYから眺めるみんなのEARTH STAGEを観れて本当に幸せです!」

時間帯もライブの躍動感も含めて、GALAXY STAGEが似合うバンドというイメージがより一層定着したように感じたけど、いつかはEARTH STAGEでの本気ダンスタイムでより多くのオーディエンスを魅了して欲しい。

 

 

 

この後、知り合いと新年の挨拶をしたり、酔いと睡魔と格闘しながらGALAXY STAGEトリの忘れらんねえよのアンコールまで会場に残ってフェスを満喫しました。

 

2019年も多くのロック体験を発信していくのでよろしくお願い致します。