SUGAROCK-FESTIVAL

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My Hair is Bad 「mothers」全曲レビュー

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どうも、邦ロックブロガーのSugar(@Sugarrrrrrrock)です。

My Hair is Badの3rdフルアルバム「mothers」ついに発売されました!

本人も言っているように、今の時点では名作とも迷作とも取れるような、とても聴きごたえのあるアルバムです。

 

My Hair is Bad 「mothers」感想。熱狂を追い普遍的な幸せを願う - SUGAROCK-FESTIVAL

 

前回の記事では曲にはあまり触れずにアルバム全体の感想を書いたので、今回は1曲1曲を掘り下げて思ったことを書いてみました!

  

感想とレビュー

M1. 「復讐」

前作の「告白」のスタートを彷彿とさせる。最初の1音目からガツンと引き込むのが流石マイヘアですよね。

 

タイトルもそうだし、「ずっと忘れないでいるよ」というザ・椎木節から始まって未練タラタラな曲かと思えばそれとは違う場所にエネルギーが向いてるような気がするし、でも前半の詞は結構女々しいというか可愛げもあったり。

 

別れがテーマとしてありつつも前に進むエンジンが大量に積まれていてフルスロットルで駆け抜けていく曲。

終盤の「いつでも次の始まりはさよならから」という詞、このアルバムでは多くの曲でこのメッセージが形を変えて登場します。

 

失恋して見返してやるっていうことはあんまり思ったことは無いけど、もっと良い姿を見せてやりたいって思う人は沢山いるから、1曲目からキツめの先制パンチを喰らいましたね。

 

カッコ良い自分になることを諦めちゃいけないなと。何回だってやり直して繰り返して進んで行きたいと思いました。

 

M2. 「熱狂を終え」

トレーラー映像の時から特に輝きを放っていたのがこの曲。後にMVも公開されてリリース前から何度も繰り返し聴きました。

 

まずこの「熱狂を終え」という曲名ですよね。

僕がマイヘアのライブを観終わった後に頭の中でぐるぐる回っている言葉がそのまま歌詞になってるんですよ。

その言葉っていうのはMCだったり、「フロムナウオン」の即興パートだったり。

 

この1年間ライブハウスで見せ続けた熱量がそのまま詰め込まれている。

 

サビは自分も当事者になった気分で、椎木さんの歌が耳からではなくて自分の胸の奥底から鳴り響いてるような感覚になります。

心の奥に閉ざしてあった本心が彼の歌によってこじ開けられるような、この感覚が本当にたまんない。

 

「当たらない方を願う」のは確かに「少し可哀想」だと思われるだろうけど、そっちに熱狂が待ってるのなら迷わず飛び込みたい。

 

YouTubeに書かれていたコメントなんですけど、熱狂を「追え」という意味合いも絶対あると思う。

 

マジでカッコ良いからマイヘア知らない人には騙されたつもりで聴いて欲しいです。

 

M3. 「運命」

この曲は9月に先行でシングルカットされた曲。

今作では珍しくガッツリ別れの恋愛ソングなんですけど、アルバムの中では前2曲でついた勢いにさらに火をつける役割に徹してるように聴こえました。

 

やっぱりこのバンドの本質は攻撃的であること。とにかく勢いづくなーって感じ。

 

まぁ、じゃあなんで勢いづくのかって言ったら、こういう歌詞を歌うことで熱が飛び散るからですよね。

どの人が歌っても別れの詞は特に感情が乗ると思うんです。

 

それでも歌詞はあくまで勢いを生み出すための材料って感じで、内容そのものはあんまり頭に入ってきません(笑)

そっちに浸りたいなら「幻」とセットで、シングルとして聴くべきですね。

 

ただ最後のフレーズ「いつでも終わりは何かの始まり」は今作の1大テーマ。別れを別れで終わらせないのが今のマイヘアです。 

 

M4. 「関白宣言」

ここまで漢字で引き締まってパンチのある曲名が続きましたが、それと裏腹でとてもポップな曲です。

 

でもイントロからバンドサウンドは芯が通っててカッコ良い。

 

この曲はあんまり説明する必要がないんじゃないでしょうか。

 

クソほどワガママ野郎だけど、結局のところそれがイチバンの本音なんだから、直球で良いよねって話です(笑)

 

M5. 「いつか結婚しても」

多分椎木さん的に今作のリードトラックなんじゃないかなと思います。

今作の中で1番「mothers」が似合う、母性をくすぐる曲ですね。

 

とても日常的で生活感に溢れていて、多くの人が思い描く「幸せ」だったり「ほっこり」するシーンを切り取っている。

 

そしてそんな世界観を見事に再現したミュージックビデオ、素直に「うわぁ、いいなぁ」って思ってしまった。

 

やっぱり僕には「真赤」とか「彼氏として」の世界観はちょっと共感しきれないから(笑)、コレを待ってたんですよ。

 

ただ単に幸せが続いてるんですけど、メチャクチャ良いこと言ってるんですよー。

「僕が君を」じゃなくて「お互いがお互いを」なんですよ。そして、「なんだかんだ言って他人同士」なんですよ。

 

その上で「愛してるなんて言わない」でも通じ合える関係。最高かよ。

 

M6. 「元彼女として」

出ました!「〜として」シリーズ。っていってももうこれ以上は無いかな(笑)

 

この曲に関してはどっかの元カノになりきってるだけで完全にフィクションなんで、すんごい遊んでなーって感じがします。

 

1曲通じて語感が心地よすぎ。僕の中では完全にリズム系ソング。

でもこの曲から女という生き物を学ぼうとしてなくもない(笑)

 

逆にコレ聴いて共感出来る男はマジで女々しいんじゃないの(笑)

 

まぁそういうの抜きにしてライブで盛り上がりそうなんで早く観たいですね。

 

M7. 「僕の事情」

これもトレーラーで異彩を放っていた曲なんですけど、まさかこんなに短いとは、、、

 

まぁいわゆるインタールードってやつに近いですよね。

 

でも、これがあることでこの先のアルバムの展開がより引き立つと思いました。

こっから息つく間もなく次の「噂」になだれ込むの、マジのマジでカッコ良いですからね。

 

M8. 「噂」

いやー!待ってた!!マイヘアみたいなバンドに2ビートで駆け抜けていく曲をやって欲しかった!!!

「僕の事情」が前にあることで更に助走が加わって勢いがつくんですよ。

 

そして、待ってましたってうわー!ってなってるうちに終わってしまった。

 

でも、それがいい。爆発力のある曲は絶対に短い方が良い。

一瞬の刹那のうちにドカンとうち上がって散っていくから花火は綺麗なんですよ。

 

といった感じで歌の内容も入ってくる前に終わってしまうぐらいの高速チューンなんですけど、後から歌詞見てみるとこれがとてもオツなんですわ。

 

これライブで観たらどうにかなりそうだな。久々にぶっ飛んじゃいそうな気がする。

 

M9. 「燃える偉人たち」

メッチャ尖ってます。杭が出まくってるのがロックってもんよ。

 

まず「馬鹿ばっかの中で歌う」という挑発的なところから始まり、「その汚いディッキーズ脱がす」とか、めちゃくちゃ今のシーンに中指立ててますやん。

 

それに加えて、「必ず現場に来さす」「この目をよく見ろ その目でよく見ろ」「紛れもなく僕らが本人です」と、名実ともにライブバンドであるMy Hair is Badの本質も吐き出している。

 

こうした尖った言葉をラップにしたりちょっと遊びを効かせることで逆に伝わるんだと思いました。

 

でもいつか直球でこういう内容を叩き込む曲も聴いてみたいです。

 

今の時点では椎木さんも「冗談」「ジョーク」で隠してますからね(全く隠しきれてないけど笑)

 

M10. 「こっちみてきいて」

「関白宣言」や「元彼女として」で十分かわいい歌だなーと思ったけど、さらに上がいた(笑)

この曲好きっていう女子沢山いそうですね。

 

僕からしたらもう最初のギターが「うわ〜やだ〜〜〜はずかし〜〜〜」って感じ(笑) 本当に聴くのが恥ずかしくなる。

 

まぁその後聴き進めてニコニコしている自分がいるんですよ。ホント端から見たら引くわ。

 

後は曲名もそうだし歌詞カードの字面もめっちゃかわいい。やっぱりこれは才能として認めざるを得ないですね。

 

M11. 「永遠の夏休み」

「復讐」とか「熱狂を終え」はどう考えたってカッコ良いのがわかっていたから、今作で僕が1番期待をかけていたのがこの曲です。

 

トレーラーで聴いた時点では、「毎日が夏休みだと思えるような人生にしようぜ」的なメッセージ性を持った曲なのかなと思ったんですけど、それとは少し違いましたね。

 

まさか全編ポエトリーリーディングでそのほとんどが椎木少年の回想日記だとは思わなかった。

 

でもその中にもガツンと響くフレーズが散りばめられているんですよね。

 

 

少年から大人になっても時の流れは変わらない。

今でも同じような日々と季節と共に同じ場所で回り続けている。

それは永遠のように感じるけど必ず終わりはやって来る。

 

気づいた時にはあっという間に流れている時間に、同じ日々の繰り返しにどう抗っていくのか。

そんな日々に物足りなさを感じて「足し続ける」ことが出来るか。その繰り返しで少しずづ歩を進めていく。同じ場所を回っていたのがらせん状に伸びていく。

 

そうしたらきっと「永遠の夏休み」といえるような楽しみに満ちた毎日を過ごせるんじゃないか。

 

思ってた以上に暗めな曲だったけど、僕はこうしてポジティブなメッセージを見出してみました。

 

まぁここまで深読みしなくとも、椎木少年の回顧録はフツーに面白いですけどね(笑)

 

ポテチとコントローラーの話とか、駄菓子屋のくだりとかメッチャわかるなー

凍ったアクエリは今もロッキンでお世話になるなーとか(笑)

 

でもすごい奥が深い曲だと思うんで、是非とも聴き込んで皆さんなりに紐解いて欲しいです。

 

M12. 「幻」

この曲は「運命」と共に先行でシングルカットされた曲。

「運命」で歌われた別れを女性視点で描いた曲です。

 

アルバムではラスト2曲のポジションに。3曲目に収録された「運命」と切り離されたことでこの曲もシングルの時とはまた違って聴こえてきました。

 

夢の中で過去の記憶を辿っていく。夢でなら楽しかった思い出も、大好きだった人にもまた出会える。

悲しい出来事は幻みたいにうやむやになって美化されていって、夢から覚めて力強く現実を歩んでいくための原動力となる。

 

別れの曲とかそういうの抜きにしてとても表現が綺麗だなと思いました。

  

M13. 「シャトルに乗って」

今作のラストナンバーは、これまでのマイヘアだったら考えもしないぐらいに曲の雰囲気も歌詞の世界観も壮大。

 

この1年でバンドが次のステージに立ったということが最も伝わってくる曲ですね。今のマイヘアはここまでやるのかと。

 

この曲を聴くと地球は回っているんだなということを感じます。本当にスペースシャトルに乗って宇宙から地球を見下ろしてるみたいに。

 

季節は巡るし時代は変わるし争いは続く。それが常で僕らはなるようになっている。

 

「永遠の夏休み」を聴いた時には同じ場所を回り続ける日々から少しでも抜け出すんだというメッセージを個人的には感じたけど、

この曲では同じように流れていく日常にも幸せを見出して肯定するだけの懐の深さを感じました。

 

これまで自分ごとしか歌ってこなかった男が一体どうしたらこんなことを歌えるようになってしまったのか。もはや「mothers」というワードでは到底収まり切らない、すごい曲を作ってしまった。

 

こんなスケールの曲、今まで通りライブハウスでやるには勿体無い。

となると今回のツアーも必然的だったんですね。

 

 

この曲を絶ッッッ対日の丸の下で観たい。

 

アルバムの核心は何なのか、見えそうで見えないから盛り上がる。

ということで1曲1曲、レビューという名の感想を書き連ねてきました。

 

この「mothers」というアルバム、これまでMy Hair is Badのどの部分が好きだったかによって評価も分かれるだろうし、人それぞれ響く曲もバラバラだと思います。

 

僕はこのアルバムを聴いて、間違いなく今のマイヘアが1番良いと感じました。

 

でもそれはかなり漠然としたもので、実際これまでの作品からの変化の幅に圧倒されました。何なら多少違和感もある。

 

何周か聴いたぐらいじゃこのアルバムの核心は全然わからない。

ただ椎木さんは今やりたいこと、今歌いたいことを必死になって形にしたんだなということは十分過ぎるほど伝わってきます。

それがわかるだけでとんでもない名盤です。もっと沢山の人に聴いてもらいたい。

 

今ある違和感は違和感として受け入れた方が絶対に長く楽しめる。ライブを観たら答えが見つかるかもしれませんし、今は"見えそうで見えない"感じ。

 

あれ、そういえば今作のジャケット、、、見えそうで見えないぞ!?!?!?

ひょっとしたら彼はこういうことを伝えたかったのかもしれません(笑)

 

この時が1番ドキドキワクワクして盛り上がるってもんです(笑)

 

ライブで是非ともその中身を暴いてやりましょう。

ってことで、アルバム買うとレコ発ツアーのチケット先行応募も出来ます!(12/4まで!)

 

今回のツアーね、ホントビックリしましたよ。でも今のマイヘアはあの会場たちが絶対似合うと思うんで、是非ともチケットを勝ち取ってライブを目撃しましょうね。 

 

 

 

これまでにもMy Hair is Badの記事を何度か書いてきたので、もし良ければもういくつか読んでみて下さい。