オピニオン/コラム

平成最後の”ロック”な夏を振り返る

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。

夏休みが終わり、フェスシーズンも終わりを迎えつつあり、それと同時に秋がものすごい早足でやって来てる感があるので、自分が体験したこの夏のトピックを振り返ってみました。

皆さんはこの夏の思い出や経験から何を学んで感じ取りましたか?

それぞれの出来事を浮かべながら読み進めて頂ければと思います。

「平成最後の夏」振り返り

夏フェス

ROCK IN JAPAN FESTIVAL

ロックファンにとっての夏の風物詩ロックインジャパン。

2014年に初参加して今年でついに5年目になりました。

毎年のようにこの会場で観てるバンドもいれば、毎年ここで再会する知り合いもいて、

年を重ねるごとに「行ってきた」じゃなくて「帰ってきた」って言葉が自然と出てきますね。

あまりに有名で規模が大きいので、メンツがどうだルールがどうだと言われることも多いけど、

今でもライブハウス育ちのバンドにとっての登竜門であることは間違いないし、色んなジャンルのアーティストがそれぞれの「ロック」を持ち寄って交わる素晴らしい機会を毎年設けて下さってると思います。

特に今年はここ3~5年ぐらいで頭角を示してきた、僕ら世代のロックバンドが数多くメインステージに昇格しました。

小さいステージを埋めてステップアップしていく、アーティスト11組を見ていくことでストーリーを感じるフェスです。

SWEET LOVE SHOWER 2018

スペースシャワーTV主催で毎年山中湖で行われる「ラブシャ」

初参加から毎年行ってるROCK IN JAPANに対してこちらは4年ぶりに参加しました。

前回は天気が悪くて綺麗に見えなかった湖と富士山のロケーション、最高でしたね。

ステージ移動を始めとしたスムーズな導線。

3ステージで被りがない、物理的には全ての出演者を観ることが可能なタイムテーブル。

車が無くてもで首都圏から日帰りで楽しめるオフィシャルツアーの充実度。

利便性に関してはどこをとっても素晴らしかったと思います。

ライブの持ち時間があまり長くないので少し物足りなさも感じたりしましたが、

ライブありきよりも雰囲気/ロケーションありきで楽しめたフェスでした。来年は誰かと車で行きたいです(笑)

AIR JAM 2018

90年代後半のメロコア、パンクブームを牽引した伝説のバンドHi-STANDARDが主催のライブイベント。

フェスなのかどうかは定かではないけど、結果的に平成最後の夏フェスでした。

前回は福岡、その前は東北と毎回場所を変えて行われていたのが、今年は18年ぶりに幕張の千葉(ZOZO)マリンスタジアムで開催。

AIR JAMの少し前には同じく伝説のバンドであるELLEGARDENがこの会場で10年ぶりの復活ツアーを行ったりと話題になった会場でした。

自分は1995年の生まれなので当然Hi-STANDARDの直撃世代ではないけど、自分の世代のバンドも何組か出演していて、

自分の好きなバンドが音楽を始めるきっかけ、憧れの的として観ていたバンドに対してリスペクトとファイティングポーズの入り混じった熱演に感動しっ放し。

そして主役のハイスタには、先陣切って走ってきたバンドが過去に固執せず、新しい在り方を打ち出そうとする姿勢だったり、

年代もジャンルも越えてロック・パンクってキーワードで繋がっていく光景を見せてもらいました。

ナナメの夕暮れ

お笑いコンビ、オードリーの若林正恭さんの最新エッセイ集。

今までほとんど書いたり話してこなかったんですけど、

「俺は内向的で色々こじらせてる人間なんだ」と自覚するようになった高校生以降の自分にとって相当なキーパーソンなんです(笑)

深夜ラジオ「オードリーのオールナイトニッポン」は録音して何度も聴いてました。

ナナメっていうのは斜に構えるという意味でのナナメで、それに対して夕暮れが訪れたという意味でしょう。

何でも疑ったり反抗したり、社会や大人をあまり信用してこなかった(自意識過剰で内向的だった)若林さんが、

人気芸人として社会と広く関わる中で生きづらさを解消していく様子が記録されています。

そこらへんのベストセラーのビジネス本より何倍も身に沁みたし、自分に向いてる書かれ方でめちゃくちゃ共感しました。

内向きな性格だったり、周囲に馴染めなかったり、何か生きづらさを感じている(僕のような)方には是非読んで欲しい。

前作の「社会人大学〜」も受験の参考書ばりに角が丸くなるまで何度も読みました。

本のレビューも別の機会に書こうと思います。

映画

カメラを止めるな!


個人的この夏1番ビックリしたで賞。

特にネタバレ出来ないからこそ絶対観に行って欲しい。

めっちゃ話題になってたのと、知り合いの「クリエイターにオススメ!」という触れ込みと、このタイトルにビビっと来て、初めは予定の合間に興味本位で観に行ったんですけど、

それまでからっきし映画を観ていなかった僕が気づけば映画館で4度も観てました(笑)

2回目以降は舞台挨拶のある回に行ったり、サインを頂いたり握手して頂いたり、、、

あまりのハマりっぷりに2ヶ月前の僕がドン引きしてると思います。

なんというか、僕がバンドマンとライブを好きになったのと同じような要素がめちゃくちゃ詰まってる映画で、”現場感”を味わいたくなるんですよね。

今まで芸能人、有名人と呼ばれる人たちのものだと思ってた映画の世界にもメジャーとインディーズがあるっていうのが新鮮で、

だけど、こうしてインディーズの作品が全国的に広まっていくのも、インタビューや舞台挨拶を通じて、関わっている人たちの作品に対する思いや人間味に触れるのも、今までロックバンドを通じて体験した感覚と共通していました。

あとは「カメ止め」をきっかけに100人以下のキャパのいわゆるミニシアターにも初めて行きましたね。

全然知らない映画のポスターが貼ってあったり、上映作品の雑誌の切り抜きとか手の込んだポップを見て、町の小さいライブハウスに似た空気を感じて、

またミニシアターにインディーズ映画を観に行こうと思ったし、小さいライブハウスにインディーズバンドを観に行かないとなぁと思わされました。

文章を書く”作り手”として観る度に本当に大きな刺激をもらってます。

まだ書き足りないことが沢山あるのでまた記事にしようかと思います。

ロックな人に尽くしていきたいと思えた夏

いかがだったでしょうか。

こんな経験をしたり観たり読んだりしていました。

やり残したこともあったとは思うけど、充実した夏でした。

改めて気づかされたのは、僕は作品を作ってる人であったり、自分らしさを大事にしてる人、本心に素直な人に感動を貰ったり刺激を受けていて、尚且つここで発信したいということ。

この記事で挙げたイベントや作品に関わる方々を僕なりに表現するとしたら、総じて「ロック」な人だと思っています。

バンドだけを指すための言葉でもないと思うし、なんなら音楽に限らずとも色んなロックがあると、この夏を経てより一層視野を広く持てた気がする。

ジャンルに縛られることなく、作品に対する想いに触れたいし、経験や考え方を発信する役割を少しでも担いたいし、そこから得たものを踏まえて自分の価値観も表現していこうと思います。

これからもロックに尽くしていくので、「平成最後の秋」も当サイトを是非よろしくお願いします。