ライブレポート

04 Limited Sazabys “SOIL tour”をZepp Tokyoで観た (2日目)

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。

 

1月16日、04 Limtied SazabysのSOIL tourを目撃しにZepp Tokyoへ行ってきました。

 


ツアー28本目、ワンマン5本目、Zepp Tokyo2デイズの2日目。

 

ほんの少し演奏曲についても触れましたが、セットリストのネタバレはしていないので是非最後まで読んでいって下さい。

ライブレポート 〜皆にとってポジティブな存在、パワースポットでありたい〜

去年の1月12日、深夜のドラマのオープニングで初めて出会った曲がある。テレビ画面でそのタイトルを知った。

04 Limited Sazabysが「My HERO」という曲を作ってくれたという事実だけで感動モノだった。

 

Zepp Tokyoワンマン2デイズの2日目、この日のライブが行われた1月16日は「ヒーローの日」

名実ともに俺たちのヒーローとなって全国を回り、1年ぶりのZepp Tokyoに帰って来た。

 

 

「やっぱりZeppぐらいが良くない?俺も遊びに行く時Zeppとかコーストとかが良いし、Zepp2デイズって無駄に言いたくなる(笑)」

 

この1年で小さいライブハウスも、アリーナも、フェスの巨大なステージも経験した上で、この規模感この距離感でヒーローは1番輝きを放つことが出来るのだろう。

もちろん、ここが天井でこれより大きいステージは目指さない、という話ではない。

 

 

「4,000円とかあったらQueen観れるよ?ある意味俺らQueenを超えなきゃいけないし、俺らの方が3Dだし」

 

同じ時間と費用があれば映画が観れる・美味しいご飯を食べれる・飲みに行ける・本を読める。

色々あると思うけど、平日のど真ん中に大勢の人がライブハウスでロックバンドのライブを観ている。

 

「ワンマンライブに来てくれる人を1番信用しているので、普段着な04 Limited Sazabysを見せれています」

ワンマンライブとなれば1組のアーティストだけを観に来ている、ステージ側もそれだけ大事な時間を預かっているという責任感もあると思う。

 

一方で「ここ最近で1番オヤジ臭い」「普段着通り越してサンダルで出てきた04 Limited Sazabys」と品のない(褒めてる)発言も連発。

ワンマンは自分たちを知ってくれている人ばかりだから積極的にフロアに身を委ねることも出来るのだ。

 

 

ライブの終盤でGENさんがこれまでの道のりを振り返る。

「音楽で食べれるようになって5年ぐらい経ちました。それまでは”俺たちにしか歌えない曲を作って俺たちにしか出来ないライブをやっているはずなのに、なんで明日のメシ代も稼げないんだろう”ってメチャクチャ悔しかった」

「それから少しずつ状況が良くなって、自分たちの音楽で世界は変えられないとわかってはいるけど、自分たちが見ている世界は変わっていって、目に見えている景色や社会に対して”この世界最低だな”って思っていたのが少しずつ愛せるようになりました」

 

こう語った後に演奏されたのは、メジャーデビュー作のリード曲「Terminal」

うだつの上がらない、やさぐれていた自分と、ヒーローになるまでの道のりが少し見えてきた当時の感情が交差して生まれた曲。

泣きのメロディと感情が込もった歌声が”SOIL”の曲と一緒に鳴らされることでより一層響いた。

 

 

 

アンコールの冒頭では来たる04度目のYON FESの第2弾出演アーティストを発表した。

バンドが最初に所属したレーベルの先輩バンド、同世代の戦友バンド、同郷のニューカマー、ここ最近1番対バンしてる期待のホープ、そして自分が初めてフォーリミのライブを観るきっかけを作ってくれたバンド。

 

「バンド始めた時は誰にも相手にされなかったけれど、色んな人たちが気にかけてくれて力貸してくれて、愛されてる実感を得られています」

 

ジャンルはバラバラ、つまりフォーリミにそれだけ色んな方面を巻き込む求心力があるからであり、音楽的なジャンル以外で共鳴する部分があるからだ。

良い意味で属する居場所がなかったから、こうして居場所を作る側に回ることが出来たのだと思う。

 

 

 

話は変わって、この日のライブが始まるまでの1時間、複雑な感情を抱きながら待っていた人も多かったと思う。ライブ中も落ち着かなかったかもしれない。

 

「悲しいニュースもあるけど、俺たちはなるべくみんなにとってポジティブな要素で、パワースポットでありたい。俺たちからはグッドニュースが発表されていくと思うので、積極的に参加して、一緒に04 Limited Sazabysを作っていきましょう」

 

一瞬言葉を詰まらせながらGENさんは

「どうにも出来ないことはあるけど、先に進むしかない。無駄なマイナス無駄なストレスは、全部爆音でぶち壊して洗い流すので、これからも安心してついてきて下さい!」

と話を続けた。

 

「考え過ぎても重荷になるだけ」と「Squall」を演奏する前にも「ちょっと考え過ぎちゃった」と小さな声でこぼしていた。

 

 

 

「ここにいる間は何者にならなくてもいいし、何かになろうとか何かしなきゃとかそういう気持ちは全てお休みして音楽を全身で浴びていって下さい」

このツアーでGENさんが毎回口にしてきた言葉だ。

 

このように言い続けるのもきっと、10年のバンド人生でライブハウスの外側にある現実のマイナスやネガティブなものを人一倍感じ取って来たからだと思う。

 

もう1つ、

「生きてるっていう実感がしたらそれをキャッチして持って帰って下さい」

ということを彼はライブの現場で言い続けている。

 

この日の中盤に演奏された「Any」という曲にも、英語詞で”生きているだけで最高じゃないか”とシンガロングするパートがあった。

そういうことを確かめ合う時間と空間。ライブって一言で表すなら本当に文字通りだなと再実感した。

 

生きてる実感を得られる場所と人のために力を注ぎたい。

だけどその先で楽しいとは真逆の出来事が起きたら、自分はどんな気持ちになるのだろう。誰かに対する今の熱量はいつまで続くのだろう。

 

色々なことを考えながら帰路についた1月16日。ヒーローとの旅は続く。

セットリストはYouTube Musicに公開しました。見たい方だけアプリをDLしてチェックして下さい!

04 Limited Sazabys SOIL tour ~one man series~ 1/16@Zepp Tokyo